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魚介類の生食が多い人は要注意!胃アニサキス症

2025.02.03

大阪市東住吉区にある医療法人金子外科では、地域の皆様のホームドクターとして、患者様お一人ひとりに丁寧で継続的なサポートをご提供しております。このブログでは、患者様の健康維持に役立つ情報をお届けしてまいりします。刺身やしめ鯖など、魚介類の生食後に激しい腹痛に襲われることがあります。その原因のひとつが「アニサキス症」です。近年増加傾向にあるこの疾患について、症状や治療法、予防法までくわしく解説します。 

 

アニサキスとは

サーモン、サバ、イカ、カツオ、サンマなどの魚介類に寄生する寄生虫です。長さ23㎝程度で半透明の糸のような形をしており、クネクネと動く姿は肉眼でも確認できます。人間の体内では長くても1週間程度しか生存できませんが、その間に重篤な症状を引き起こす可能性があります。

アニサキス症の種類と症状

アニサキス症は感染する部位によって症状が異なります。 

胃アニサキス症

最も多いのが胃アニサキス症です。新鮮な魚介類を食べてから数時間後、激しい胃の痛みや吐き気、嘔吐、腹部膨満感などの症状が現れます。冷や汗が出るほどの強い痛みが特徴的で、痛みには強弱の波があります。 

腸アニサキス症

腸アニサキス症は、食事から十数時間から数日後に発症し、胃よりも下の腹部に強い痛みが起こります。まれに腸閉塞や腸管穿孔を起こすこともあり、その場合は入院治療が必要となります。 

アニサキスアレルギーによる症状が出現することも

アレルギー反応として蕁麻疹や血圧低下、重症の場合はアナフィラキシーショックを起こすこともあります。実は「青魚アレルギー」と思われていた方が、アニサキスアレルギーだったというケースも少なくありません。 

検査と治療について

胃アニサキス症が疑われる場合、緊急で内視鏡検査(胃カメラ)をおこないます。胃の粘膜に刺入したアニサキスを発見したら、その場で除去します。アニサキスを取り除くと、痛みは驚くほど速やかに消失します。

腸アニサキス症の場合は、腹部超音波検査や血液検査などもおこない、症状に応じて治療をおこないます。アレルギー症状に対しては、抗アレルギー薬やステロイドなどで対応します。 

予防と注意すべき魚介類

予防には加熱か冷凍が効果的です。70℃以上での加熱あるいは60℃以上で1分間以上加熱、または-20℃以下で24時間以上の冷凍でアニサキスは死滅します。加熱する場合は、食材の中心部までしっかり火を通すことが重要です。 

特に注意が必要な魚介類は、サバ、イカ、サンマ、サケ、カツオなど

サバ、イカ、サンマ、サケ、カツオなどを生で食べる際は、特に注意が必要です。アニサキスアレルギーがある方は、死滅したアニサキスでもアレルギー症状が出る可能性があるため、これらの魚介類は避けた方が良いでしょう。 

「アニサキスかな…」気になる症状が出たときには、早めに受診しましょう

アニサキス症は適切な治療で速やかに改善する病気です。しかし、重症化する可能性もあるため、魚介類の生食後に強い腹痛や吐き気などの症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。医療法人金子外科では、最新の検査機器を用いた正確な検査と、できる限り苦痛の少ない検査を心がけ、患者様の状態に合わせた適切な治療をご提供しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

06-6607-5225